女限エリアからこんにちは

乗り越えてここにいる――チームしゃちほこ・TEAM SHACHIデビュー10周年によせて

私がチームしゃちほこと初めて対面したのは、 2013年の4月7日、 名古屋城で行われた1周年記念ライブだった。あのとき私は新入社員で、偶然名古屋近辺に研修に来ており、 軽い気持ちで見に行ったことを覚えている。
初めて単独ライブに行ったのはその数カ月後の8月18日、 センチュリーホールでのライブだった。
そこから坂道を転がるようにハマっていって、 なかなか現場に行けない時期もあったが今日ででファン歴9周年、10年目になる。

話は変わるが、私はかなり飽き性だと自覚している。 中高生の頃は好きなものが3ヶ月スパンで変わっていった。 大学生になってもそれはあまり変わらなかった。だから、何年もずっと好きなものがある人を、羨ましいと思っていた。

そして今どうだろう。アイドルオタクになってもう10年以上経つ。私はことし32になるので、人生の1/ 3はアイドルオタクだ。

そのうちの9年、チームしゃちほこ及びチームシャチを応援してい ることになる。

長く応援し続けている≒私がすごい、という話をしたいのではない。
ここまで長く応援してきて改めて、私の心を惹きつけ続ける彼女たちの求心力の凄さに感心し、その中で何度救われてきたことだろう、と思わずにいられないのだ。

正直、運営に何度モヤモヤしたか数え切れない。メンバーの締まりのないステージ上での振る舞いに、もうちょっと気を引き締めてほしいなあ、と思ったことも一度ではない。
落ち続ける動員に肝を冷やして、いつ燃え尽きてしまうかと恐れていた時期もあった。
それでも、蓋を開けたら秋本帆華咲良菜緒大黒柚姫坂本遥奈は10年続けた。そして私はいま、応援し始めた当初より、もっと強い熱量で彼女たちを見つめている。

ファンになってすぐ、営業職をしていたころ、苦しくてつらい日々を彼女らに会える日を指折り数えて乗り越えた。
秋本帆華と、たった数十秒でも、好きなものを語り合えることが幸せだった。

彼女たちの成長を見、あまりの眩しさに目をくらませながら何度感情を揺さぶられて泣いただろうか。

10年目には、 困難と思えたパシフィコ横浜公演を地道な努力により無事に成功させ、その胆力に驚いた。

そして、ライブに行けば必ず、何もかも忘れて「楽しい」 だけに没頭できるこ瞬間があった。
歌やダンスの上手い下手は関係ない。とにかく楽しくて、 何もかも忘れられる場所。「抱きしめてアンセム」に代表されるような、誰も彼もがバカになれるそんな空間。
バカになって判断能力が極限まで低下したとき、おぼろげに見えるのはいつだって笑顔だった。
だからずっと、好きなんだろうと思う。

一度身体の中を何もかも空にして、 エネルギーをすべて放出しながらまた満タンにして帰る。 そんなライブがあるから、私は生きてこられたという実感がある。

チームしゃちほこが、TEAM SHACHIが人生の中でこんなに大きな存在になるたは思っていなかった。
そんな存在に出会えて幸福だと心から思う。
そして、この10周年を祝えることがどんなに幸せか。

この奇跡は、私がずっと彼女らを好きでいることだけでなく、彼女らがステージに立ち続けてくれなければ成立しない。
まだ年端もいかない少女たちだった彼女たちが大人になる今まで、獣道にも思えるこの花道を歩き続けて、いや駆け抜け続けてくれたことこそ奇跡だ。

今日もスポットライトの下にいてくれて、ありがとう。
チームを支えてくれた安藤ゆず伊藤千由李にも惜しみない感謝を送りたい。

10周年おめでとう。
頑張ってきたほーちゃん、なおちゃん、ゆずき、 ハルちゃんに惜しみないお祝いとありがとうを。そしてこれからも、どうか燃え尽きるまでこのままで。