女限エリアからこんにちは

モチベとやっぱ好き、の話

好きなグループがリリース期間に入った。久しぶりにプレスされることになる。
コロナ禍においてずっとデジタルリリースを続けてきていて、 ここにきてのリリースだ。嬉しさもひとしお。

しかしこのデジタルリリースの裏には、プロモーション(主に特典会) をかけられない状況下でのプレスはリスクである、 という判断があったものだ。
平たく言えば、おそらく「売れてくんなきゃまじで困る」 のである。なんせあの子達、 今勢いを取り戻しているとはいえ崖っぷちを走り続けている。だから、いざリリースが決まったら怒涛の勢いのプロモーション活動が始まった。

ここで自分の話をするが、結構私は体力がない。
週末の予定を詰め込むとすぐ疲れてしまって、 体調を崩したりする始末だ。 月に1度はなにもせずただ家で横たわっているだけの時間がほしい し、理想をいえば土日はどちらかゆったりする時間が欲しい。

話を戻そう。リリース期間に入ったのでそれなりに忙しい。
最初はウヒョー! と言いながら埋まっていくカレンダーを眺めてニヤニヤしていたが 、 例によって一ヶ月くらいすると疲れてなんだか疲れが取れないなあ 、と会社でレッドブルを飲んで乗り切る日々が続いた。
それに追い討ちをかけるように、 クレジットカードの明細が私のメンタルをゴリゴリ削ってくる。 さよならボーナス。決めたことだからよいけれど、ああ……薄給。

愚痴みたいになっているが、ここで書きたいのは愚痴ではない。 やっぱアイドル好きだわ、というちょろいオタクの話だから、 もう少し我慢してほしい。
そんなこんなで、ちょっと疲れていた。 仕事は仕事で、年末進行の激重案件を担当させられたり、 そもそもこの時期は忙しいということも大いに手伝っている。

そしてそんな疲れ切った状況で、平日のイベントがあった。いくと決めていた。でも、 なんだか気持ちも身体も重いなあ、なんて思っていたのだ。
チケットを取っていたイベントひとつは、 仕事との折り合いがつけられずに結局いけなかった。 結構いい番号だったのにな。
その翌日のイベントは、 前日の作業で折り合いがついて参加できた。しかし、 正直言って疲れているなあ、早く帰りたいなあ、 なんて思っていた。
それでも、体を引きずって会社から会場まで向かい、何枚目なんだかもはやわからない新アルバムを2枚予約した。 1万円くらいする。結構な額だな、 と財布から去っていく福沢諭吉を見ながら思う。何話そうかな。 話すことたくさんありすぎて、どうしていいか困るな。 ポーズも何も決めてないや。あー困った。なんとなく会場にきてもモチベが上がらなかった。

でもオタクはちょろい。推し二人が会場に現れて、 集まったオタクに笑いかけた瞬間、あっかわいい、 話すことなんて無限にあるやんけ、髪型褒める? かわいいねしか言うことなくない?ブワッ、と気持ちが切り替わった。
推しメン二人が普段しないようなかわいい髪型だったとか、もう顔面かわいすぎてちょっとよくわからないとか、それだけで楽しくなってきた。
友人と可愛いかわいいどうしよう、 とキャッキャしながらいっしょに並んでチェキを撮った。
推しがめちゃめちゃ可愛い顔をしてくれたり、名乗ったらわかるに決まってるじゃんこの仲だよ、 と言われてブチ沸いたりした。
やっぱり推ししか勝たん。

撮った写真がだんだんと姿を合わす時間に、推しと話したことを思い出す。ニコニコする。現れた写真に、めちゃめちゃに沸く。私ありえんくらいニコニコしてるな、嬉しかったもんな、などと思ったりする。これですよ、特典会は。

思えば、いろんな理由(オタク活動のなかで生まれたものも、 仕事やプライベートで生まれたものも) でオタ活へのモチベが下がることなんて何遍もあったけど、 そのたびに推しの笑顔やパフォーマンスに救われてきたな、 と思う。
なんやかや、一旦沼に落ちたら抜け出せないのだ。
諸事情でアイドル現場にも、 その他のヲタ活にもリソースを割かなかった時期が一年くらいあったが、結局戻ってきたし、出戻り後は悪化している。

やっぱり、オタクは楽しいからやめられないのだ。
このヲタ活での喜びをという人参をぶら下げて、色々な現実を蹴り倒しながら走っている。

人参を得た私は、 その翌日も行く予定のなかったチェキ会に参加してしまった。
これもまた信じられないくらい楽しくて嬉しくて、推しメンのことが大好きだなあとチェキを見るたびにニヤニヤして いる。
その週末には、スケジュールの合間を縫ってまたツーショットを撮りに行っている。ちょろすぎる。
こうして、ずっとオタクなんだろう。 でも好きなことがあるって幸せだ。そういう、 ずっと楽しい人生がいいなあ。